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インプラント手術後はどう過ごす?注意点や痛む場合の対処法も解説

2025.10.23

インプラントは、失った歯の代わりに人工の歯を装着する治療です。

顎の骨に人工歯根を埋め込む際に手術が必要となりますが、手術後の痛みが心配だったり、過ごし方がわからなかったりして、不安を感じている方も少なくありません。

この記事では、インプラント手術後にどう過ごせばいいのか、注意点、痛みや腫れがあるときの対処法などを詳しく解説します。

インプラント手術後に疑問がある方は、ぜひ参考にしてください。

インプラント手術とは?1回法と2回法の違い

インプラント手術とは?1回法と2回法の違い

インプラント手術の方法には、1回法と2回法があります。

どちらの方法でインプラント手術をするかは、口腔内や全身の健康状態、歯科医院により異なりますが、歯科医師と話し合って納得のうえで治療を選択するのが大切です。

一般的なインプラントは、手術で顎の骨に埋め込むインプラント体(人工歯根)、インプラント体と人工歯をつなぐアバットメント、上部構造(人工歯)の3つで構成されています。

1回法では、歯肉を切開して顎の骨に穴を開けてインプラント体を埋め込む手術の際、アバットメントを取り付けて頭を出したまま手術を終了します。

顎の骨とインプラント体が結合した数ヶ月後に、出しておいたアバットメントに人工歯を装着するため、手術が1回で済み負担が少ない方法です。

ただし、顎の骨が薄くて骨造成(骨を増やす)処置が必要な方や、歯周病が原因で歯を失い感染リスクがある方、全身疾患がある方などは、1回法での手術が難しいケースもあります。

2回法は、インプラント体を埋め込むところまでは同じですが、アバットメントは取り付けずに切開箇所を閉じて、骨との結合を待つ安静期間を数ヶ月とります。

その後2回目の手術で再度切開してアバットメントを装着して、歯肉の回復を確認後に人工歯を作製・装着するため、1回法よりも時間がかかります。

2回法はほとんどの症例に対応することができ、感染症のリスクが低い方法です。

インプラント手術後の注意点|手術直後~1週間

インプラント手術後の注意点|手術直後~1週間

インプラント手術後は痛いのか、してはいけないことがあるのか、不安もあるかもしれません。

ここでは、手術直後~1週間後くらいまでに気をつけたい注意点について、詳しく解説します。

鎮痛剤を使って痛みをコントロールする

手術中は麻酔をするため痛みを感じることは基本的にありませんが、麻酔が切れた後に痛みを感じる場合があります。

数日分の鎮痛剤は歯科医院で処方されるため、当日は痛みを感じる前、または痛み出してすぐに飲んでおきましょう。

痛みが酷くなってからだと鎮痛剤の効果が出にくく、痛みが引かない可能性があります。

翌日以降は、痛いと感じるときには我慢せずに鎮痛剤を飲み、痛みをコントロールしましょう。

止血をする

インプラント手術後は、出血があることが多いです。

安静にしてガーゼを噛む圧迫止血を行い、10~15分ごとにガーゼを交換しながら止血します。

手術直後は血の量が多いと感じるかもしれませんが、少しずつ治まってきます。

通常は数時間、長くても3日頃までに出血は止まりますが、この期間に運動や入浴などの血行が良くなる行動をすると、出血が多くなったり、止まらなかったりする恐れがあるため注意が必要です。

麻酔が切れるまでは飲食を控える

インプラント手術後は、麻酔が切れるまで飲食は控えましょう。

局所麻酔は2~3時間ほど、静脈内鎮静法(意識はあるが眠っているような状態になる麻酔)は3~4時間ほどで効果が切れます。

麻酔が効いていると感覚が鈍くなるため、熱いものや刺激物に気付きにくく、ヤケドや口腔内を傷付けてしまうことがあります。

また、咀嚼もしにくく、頬の内側や舌を噛んでしまうこともあるため、飲食は避けましょう。

水分補給はしても構いませんが、口の端からこぼれないようにタオルを用意する、ストローで飲むなどの工夫が必要です。

喫煙や飲酒は避ける

インプラント手術後の喫煙や飲酒は、避けましょう。

喫煙は血管を収縮させて歯肉の血流に影響を与えるため、傷の治りが遅くなる可能性が高まります。

なお、喫煙は歯周病の原因のひとつでもあるため、インプラント治療後はインプラント周囲炎のリスクを考えて禁煙を推奨します。

手術後の飲酒は、アルコールによって血行が良くなると痛みや出血が起こる原因になったり、抗生物質や鎮痛剤の効果を妨げたりすることから、避けてください。

入浴や運動は控える

入浴や運動も、手術後1週間は控えるようにしましょう。

どちらも血行が促進されて、痛みや出血を増長してしまう恐れがあります。

湯船には浸からずシャワーで済ませる、出血が止まるまでは安静に過ごすなど、手術後は注意が必要です。

口腔ケアに注意する

インプラント手術後、1週間ほどまでは手術の傷周辺は直接ブラッシングを行わないようにしましょう。

歯磨きによって傷口が開いたり、細菌感染のリスクがあったりするため、注意してください。

ただし、口腔内を清潔に保つために他の部分の歯磨きは丁寧に行い、インプラント手術の傷周辺は歯科医院でもらえるうがい薬やマウスウォッシュでケアをします。

傷の治り具合によりますが、約10日後には抜糸になるため、またブラッシングでケアできるようになります。

十分な睡眠をとる

インプラント手術後は、十分な睡眠をとることを心がけてください。

十分な時間と良質な睡眠は、手術で負担のかかった身体の回復や、感染症を防ぐ免疫力を高めることにもつながります。

インプラント手術後の注意点|1週間後~

インプラント手術後の注意点|1週間後~

インプラント手術後、1週間後以降は徐々に普通の生活に戻っていきます。

歯科医院で術後の経過についての診察があるため、気になることは質問しておくと良いでしょう。

抗生物質を飲み切る

手術後の感染症を防ぐ、傷の治りをサポートするなどの目的で処方される抗生物質は、処方された分をきちんと最後まで飲み切りましょう。

出血が止まったから、痛みがなくなったからなどの理由で飲むのを止めてしまうと、効果が半減してしまい、細菌感染や傷の治癒が遅れるなどのリスクが高まります。

自己判断はせず、抗生物質は指示された通りに飲み切ってください。

柔らかい歯ブラシを選ぶ

インプラント手術後、抜糸が終われば歯磨きは行えますが、毛先の柔らかい歯ブラシを選びましょう。

硬い毛先のものは、もし傷口に触れてしまったときに痛みを感じたり、傷が開いたりする可能性があります。

なるべく柔らかい毛先の歯ブラシで、優しく歯磨きします。

ブラッシングのやり方や力加減などに不安がある方は、歯科医院でケア方法を聞いてみるのがおすすめです。

インプラント手術後で受診すべき症状

インプラント手術後で受診すべき症状

インプラント手術後は、経過を注意深く観察して、もし違和感があったらすぐに歯科医院を受診してください。

ここでは、受診すべき症状について詳しく解説します。

出血の様子

傷口からの出血は、通常手術後長くても3日頃までには自然に治まりますが、まれに出血が止まらない方もいます。

また、ガーゼににじむ程度ではなく大量の出血が起こった場合も、手術後の傷口に問題が起こっている可能性があります。

出血が止まらない、大量の出血がある、鼻出血が併発するなどの異常があるときは、すぐに歯科医院を受診しましょう。

痛みや腫れが続く

インプラント手術後の痛みや腫れには個人差がありますが、時間の経過により軽減されれば問題ありません。

痛みを我慢する必要はないため、処方される鎮痛剤を服用してください。

また、腫れが気になるときは、外側からタオルに巻いた保冷材で冷やすのも効果的です。

ただし、激しい痛みや腫れが何日も続いたり、鎮痛剤が効いていないと感じたりする場合は、歯科医師に相談して指示を仰ぎましょう。

口腔内の様子

インプラント手術後は口腔内の様子にも気を配り、異変がないかよく観察しましょう。

個人差がありますが、上顎のインプラント手術では傷から膿が発生して鼻から出てくる、下顎では下唇のしびれや唾液の増加などの症状がみられることもあります。

このような症状が現れたときは傷口に何か問題が起こっている可能性があるため、すぐに歯科医院を受診してください。

全身状態にも注意

口腔内や傷周辺の状態だけでなく、全身状態にも注意しましょう。

手術後に湿疹が出たり、お腹の調子を崩したりしたときは、鎮痛剤や抗生物質の副作用の可能性があります。

処方された薬が合わなかったときは違う薬に変更することも可能なため、我慢せずに歯科医院に相談しましょう。

インプラント手術後に痛みや腫れがひどいときの対処法

インプラント手術後に痛みや腫れがひどいときの対処法

インプラント手術後、痛みや腫れがあるのは回復過程における一般的な症状ですが、ひどいときや我慢できないときは無理をせずに歯科医院を受診しましょう。

ここでは、自分でできる痛みや腫れを軽減する対処法を紹介します。

処方薬の正しい服用

手術後の痛みや腫れを抑えるために、歯科医院から抗生物質や鎮痛剤が処方されます。

歯科医師に指示された通りに服用することで、痛みや腫れの軽減効果が期待できます。

抗生物質は前述したように、処方された分をきちんと飲み切りましょう。

鎮痛剤は手術当日は痛む前に服用すると、痛みを軽減できます。

翌日以降は、痛みを感じるときには我慢せずに服用してください。

患部を冷やす

インプラント手術後に腫れるのも一般的な症状ですが、患部を冷やすと血管の収縮により腫れや炎症が治まり楽になることもあるため、試してみましょう。

ただし、長時間冷やしすぎると血流が悪化し回復を妨げる可能性があるため、じんわり冷たさを感じる程度に調節が必要です。

保冷剤をタオルで巻いたり、濡らしたタオルを当てたりすると良いでしょう。

長い時間冷やすのは避けて、腫れの状態を見ながらこまめに外し、冷やしすぎに注意してください。

歯科医院を受診する

痛みや腫れが続いたり、ひどいと感じたりする場合は、歯科医院を受診してください。

出血が止まらない、膿が出るなどの異変があるときも同様です。

放置すれば傷の回復が遅れたり、感染症にかかってしまったりする可能性もあるため、気になることがある場合は歯科医院へ相談しましょう。

インプラント手術後のよくある疑問

インプラント手術後のよくある疑問

インプラント手術後は、さまざまな心配があることでしょう。

ここでは、よくある疑問について解説します。

インプラント手術後の痛み・違和感はいつまで続く?

インプラント手術中は麻酔をするため痛みはありませんが、手術後に麻酔が切れた後は痛むことが多いです。

痛みのピークは手術後約2~4日で、その後は少しずつ治まり、一般的には1~2週間経つと違和感もなくなっていきます。

痛みがひどい場合は鎮痛剤を服用して、つらい時期は無理をしないでください。

また、人工歯を装着した後は今までと噛み合わせが変わるため、慣れるまでは違和感があることも少なくありません。

しかし、1~2週間経っても痛みや違和感がなくならないときは、インプラント手術の不具合が起こっているかもしれません。

手術の際に神経が傷ついていたり、インプラント体の位置が適切でなかったりなどの可能性もあるため、すぐに歯科医院を受診しましょう。

インプラント手術後の当日・翌日の仕事は?

インプラント手術は、健康状態に問題がなければ基本的に入院の必要はなく、当日に帰宅できます。

ただし、前述のように痛みや腫れがあることに加え、手術後の回復のためにも安静が必要です。

インプラント手術後、できれば当日と翌日は仕事の休暇を取ることをおすすめします。

それ以降は、デスクワークであれば、鎮痛剤を服用しながら出勤することも可能です。

身体を動かす仕事の場合は、程度にもよりますが血行を促進してしまうと回復が遅れる可能性があるため、注意が必要です。

痛みや腫れ、違和感などの様子を見ながら、できる限り仕事を調整して、安静に過ごしましょう。

まとめ

インプラント手術後は、少なくとも1週間は痛みや腫れ、出血などの症状に気をつけながら、傷口と身体の回復を優先して過ごしましょう。

手術直後〜1週間ほどと、その後では注意点も異なります。

インプラント手術後は歯科医師の指示を守り、記事で紹介した注意点にも気をつけましょう。

今後のインプラント治療をスムーズに進めるためにも、もし異変があったら、我慢せずにすぐに歯科医院を受診してください。

辻岡歯科医院は、40年の豊富なインプラント実績と経験があり、トラブルへも柔軟に対応いたします。

インプラント治療の専門歯科医師が患者様と1対1でお話しする「インプラント無料相談会」を開催し、不安や心配を軽減できるように尽力しております。

インプラント手術について詳しく知りたい方、手術後の過ごし方で疑問がある方は、ぜひ辻岡歯科医院へお気軽にご相談ください。

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