インプラントの寿命はどれくらい?和歌山にある辻岡歯科医院の院長がお答えします。
2020.10.28
インプラントは平均10年~15年だといわれています。10年経過したインプラントの生存率が約90%といわれているので、平均寿命はもっと長いと考えられています。因みに当院で使用しているスイスのストローマンインプラントは10年生存率95%以上、20年生存率が90%以上と世界一の寿命を誇りますのでご安心頂けますと幸いです。
歯科医師のインプラント治療の技術は必要ですが、治療後の検査やメンテナンスなどを定期的に行えば長く使い続けられる可能性は高まります。
今回はインプラントの寿命を縮めてしまう原因と寿命を延ばす方法をお伝えします。
▼インプラントの寿命を縮めてしまう原因
・歯の清掃不足
インプラントの寿命を縮めてしまう原因は『インプラント周囲炎』です。歯の清掃不足などで細菌感染するとインプラントを支える土台が溶ける病気になります。毎日のケアと歯医者での定期的なメンテナンスを怠らないようにしましょう
・強い歯ぎしりや噛む力
歯ぎしりやかみしめたりするとインプラントや被せものを繋ぐ部分にダメージが加わりゆるみやすくなったりして寿命を縮めてしまうことがあります。またインプラント周囲炎を悪化させるリスクも高くなります。もし歯ぎしりや噛む力が強い場合にはマウスピースやかみ合わせの改善を行いましょう。
・喫煙している
喫煙されているとインプラント周囲炎のリスクが高まりインプラントが骨に定着しにくくなります。また術後の傷の治りが悪くなるなどします。どうしても吸いたい場合には少しでも節煙を心がけましょう。
・安い歯科医を選ぶ
料金だけで歯科医を選ぶと安いインプラントを使用している場合があり、寿命も短くなってしまうケースがあります。またコストカットするために感染予防や手術器具などの設備投資が不十分な場合があります。ケアは万全か?安すぎないか?しっかり確認したうえでインプラント治療をしましょう。
▼インプラントの寿命を延ばすために自分でできること
・生活習慣の改善・セルフケア
歯科医で適切な治療を受けても、ブラッシングが適当だったり乱れた食生活を続けていると、インプラントがトラブルが起こりやすくなります。歯ブラシだけではなく、歯間ブラシなど口の清掃をこまめに行い清潔に保つことが重要です。また歯科医師の指導を守りインプラントを大切に扱い寿命を延ばしましょう。
・定期的なメンテナンス
各治療段階で定期的にメンテナンスを行います。お口の状態によって定期検診の回数は異なりますが、異変があったり疑問があったら相談することが大切です。もしもトラブルがあったにもかかわらず放置しておくとインプラントが悪化したり場合によっては保証が受けられなくなったりします。歯医者との保証契約内容がそれぞれ異なりますので必ず確認してください。
▼インプラントの寿命を延ばすための歯科医院選びは?
・機材や設備が充実していること
インプラントの手術は感染予防が最も重要です。ここにかける機材や設備をコストカットすると細菌の感染によって、インプラントと骨の結合が阻害されたり、術後に炎症を起こしたりします。コストよりも充実した機材や設備があるか確認しましょう。
・インプラントメーカーはどこを使っているのか?
信頼できるインプラントメーカーを採用しているかどうかも寿命を延ばすポイントです。
具体的には表面性状が優れていてインプラント周囲炎になりにくい。高強度で歯ぎしりなどの影響を受けにくい。実績があり安全性が高い。普及率が高く、引っ越しても対応されやすい。
・保証制度はあるか?
インプラントを長持ちさせるために保証制度がある歯科医院はそれだけの自信を持っているといえます。ですので保証の有無は要確認事項です。
・歯科医師は経験豊富?
インプラントを適切な位置に適切に埋められるか技術が問われます。それによって寿命も変わります。インプラントの実績や経歴なども確認しましょう。
また治療後のメンテナンスに力を入れている歯科医師を選ぶと寿命も延びることとなります。
▼まとめ
毎日使うインプラントだからこそしっかりとしたインプラント選び、歯科医師選び、日頃のメンテナンスが重要になります。寿命を延ばすために毎日のちょっとした点検を心がけてください。